注意欠如・多動症(ADHD)とは
注意欠如・多動症(ADHD)は、不注意(集中が続かない・忘れ物が多い)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いついたことをすぐ行動に移す)といった特性が見られる発達の特性です。子どものころに気づかれることが多いですが、大人になってから気づかれる方も少なくありません。近年では、学校生活や仕事、家庭生活での困りごとがきっかけで受診されるケースが増えています。ADHDの特性は、「性格の問題」と誤解されやすく、本人も周囲も苦しんでしまうことがあります。しかし、適切な理解と支援があれば、その方の力を十分に活かすことができます。
注意欠如・多動症(ADHD)の症状
精神面の症状
- 人の話が聞けない
- 忘れ物や失くし物が多い
- 課題や仕事になかなか取り組めない
- 約束や予定を忘れやすい
- じっとしているのが苦手で動きたくなる
- 考える前に行動してしまう
肉体面の症状
- 落ち着かず貧乏ゆすりや体の動きが多い
- 姿勢を保つのが苦手で崩れやすい
- 夜寝れない、昼間眠いなど睡眠のリズムが不規則になりやすい
- 夜尿症が続く
- 疲れやすく、ストレスがかかると頭痛・胃痛などの身体症状として現れることもある
注意欠如・多動症(ADHD)の治療方法
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薬物療法
ADHDでは、注意力や衝動性の改善に効果が期待できる薬があります。当院では、副作用や生活状況を考慮しながら慎重に検討し、必要な場合に少量から開始します。
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神療法・心理療法
診察では、困りごとの背景やパターンを整理し、日常生活で取り組める工夫を一緒に確認します。支持的精神療法を中心に、安心して話せる環境の中でストレスへの向き合い方や対処方法を支援します。
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生活と環境の工夫
日常生活の中で負担を減らす工夫が役立ちます。予定の管理方法や整理しやすい環境づくり、休息時間の確保などを一緒に確認し、自分に合った方法を見つけていきます。無理なく取り組める工夫が、症状による困りごとの軽減につながります。
注意欠如・多動症(ADHD)のよくあるご質問
自分の甘えや努力不足ではないの?
ADHDは脳の情報処理や実行機能の特性に基づく神経発達症です。意志や根性ではコントロールしきれない困難があり、適切な支援と環境調整が効果的です。
薬を飲み続ける必要がありますか?
必ずしも一生飲み続けるわけではありません。必要な期間だけ使用し、状況が安定すれば減薬・中止を検討することもあります。治療は医師と相談しながら進めましょう。

