双極性感情障害(躁うつ病)

うつ病と似たような症状を呈す主な病気として適応障害、双極性感情障害(躁うつ病)があります。適応障害は仕事や学校などの生活環境においてうまく適応することができず、うつ病と似たような症状を呈します。しかし、原因がはっきりしているので、その原因を取り除けば症状は徐々に改善していくことが多いです。「精神科は薬だけ」と思われがちですが、環境調整のお手伝いも可能です。

双極性感情障害は、うつ病と似たような症状を呈す時期のほかに、気分が高揚する躁状態の時期が特徴的です。躁状態でみられる症状として以下のようなものがあります。

  • 気分が高揚して爽快である
  • いつもより上機嫌でおしゃべりになる
  • いい考えが次から次へと浮かぶ
  • イライラして攻撃的になる
  • 多額の買い物をしてしまう
  • 根拠のない自信がある
  • 眠らなくても元気である

躁状態が持続すると仕事や人間関係に深刻な障害を来し、社会復帰が困難になってきます。またうつ状態のときにはうつ病と症状がよく似ているため、しばしばうつ病と間違われます。ただ治療や病気の成り立ちはうつ病とは異なります。双極性感情障害は上手にコントロールすることを目標にします。きちんと治療して、病気とうまく付き合っていくことが大切です。治療を継続することで日常生活への障害を少なくすることができます。